何をもって治ったかとするかという点は回答が難しいところです。しかし、今現在過食嘔吐の頻度が減ってきたというのは経過としては回復に向かっていると考えて良いでしょう。過食嘔吐を完全に0にしなくてはいけないと考えすぎた結果、そうできない自分にダメ出しをしてしまったりして結果症状が悪化することもあります。そういう意味では、ある程度自身の症状に寛容になることも大事な時期があります。一方で、通院は継続しながらさらに少しずつ症状を減らしていけるチャンスをうかがっていくのが良いのではないかと考えます。
一日に何度もあった過食嘔吐を週2-3回までに減らせたことはすごい進歩だと思います。摂食障害からの回復では、数字で見えるもの(嘔吐の頻度や血液検査のマーカーなど)もあれば、目に見えないもの(体感や感情など)もあるので、何をもって治ったと言えるかは、人それぞれです。常習的に嘔吐があるのはやはり辛いものがあるでしょう。それが0になるまで自分と向き合っていくことで、得られるものも多いと思います。そして、治ったからと言って将来一切摂食障害行動をとらない、ということではなく、身体的・精神的に辛い時期には、摂食障害行動がぶり返すということもあり得ます。そんな時に、どうすれば乗り越えられるのか知っているのは、とても有益なスキルだと私は思うので、ほぼゼロになるまで通院などの方法も用いて向き合っていく価値は十分にあるのではないでしょうか。